今日はクリスマス。12月25日(水)です。
ヨーロッパにおいては1年で一番大切な日ではないでしょうか。
イギリス、ロンドンのクリスマスはとっても静かな日です。
24日のクリスマスイブには、午後5時には早々にほとんどの店が店じまい。
そして25日には、銀行や郵便局はもちろん、ほとんど全ての店が閉まってしまう。
これは日本の元旦と同じですが、
ロンドンはバスも電車も運休。
駅も閉まって入れない
タクシーなんか頼もうものならクリスマス料金で、倍の運賃を取られてしまいます。
なので、自家用車を持っているか、又は自転車でどこかに出かけるしかない。
クリスマスでも働いている人はどんな人達?
クリスマスでほとんど全ての店が閉まっていると書きましたが、チラホラとたまーに開いている店を見つけます。
それは、ヨーロッパ人ではなく、宗教のぜんぜん違う移民の人達が経営しているお店。
インド人がやっている小さなコンビニ系のお店がそうだったりします。
かくゆう私も、ホテル勤めをしていた6年間、25日のクリスマスは出勤となりました。
ホテルは365日、24時間オープンしているし。
外に出ても何の楽しみもない、外食もできない宿泊ゲストに、朝食から洋食まで準備します。
どうやって従業員は職場まで来るのか。
私の職場の場合は、ホテルの部屋を使い、2、3人ずつを一つの部屋に缶詰。
いやいや、24日の夜から泊まり込みです。
他のホテルはどうか知りませんが、多分同じだと思います。
私はどうしてもホテルの部屋に泊まるのが嫌で、6年間、その当時の大家の息子の自転車を借りて、自転車出勤していました。
普段はロンドンバスがブンブン走って、自転車乗るのは命がけのロンドン。
バスが走っていなく、車の量も多くない。私にとっては好きな自転車に乗れる日だったわけです。
「日本のクリスマスはKFC(ケンタッキー)だから 笑」
日本でいえば、クリスマスはたたのイベント。
25日を過ぎたら、店のBGMも「♪もーいーくつ寝るとー♪」と、お正月ソングに代わる日本です。
クリスマスよりお正月が重要な日本においては、クリスマス料理なんて、ちゃんと作る家庭は少ないでしょう。
そんなことよりも大掃除、おせち料理の準備、その前には年越しそばもあります。
CMのせいもありますが、クリスマスにはケンタッキーチキンと思っている人もいるのかな?
私は日本のNovaで働いていたイギリス人に、
と、ディスられたことがあります。
イギリス人にとって25日のクリスマスが1年で一番大切な日と書きましたが、それは、ファミリーの日だから。
日本では、おせち料理に力を入れるように、クリスマスは家庭のお母さんが朝から大変な日。
ターキーやチキンのロースト、それに付くソース類、サイドのローストした野菜やデザートまで作らなくてはならないのですら。
その他、クリスマスを迎えるにあたってクリスマスツリーを飾り付けしたり、窓際や階段をライトアップしたり、ポインセチア類の植物を飾る。
これはもう、大掃除をする、門松を飾る、鏡餅を飾るとおんなじ。
そう考えると、ヨーロッパのクリスマスは日本のお正月と同意義といっていいと思うのです。宗教は違いますが。
そんな大切な日の食事をファーストフードのチキンで済ますというのが、そのイギリス人は理解できなかったのでしょう。
「日本のクリスマスはKFCだから」
ロンドンに長く暮らし、こちらでのクリスマスの過ごし方を見ていると、彼がそう言いたくなる気持ちもわかるのです。
大都市ロンドンの唯一静まり返った日
多分、昔の日本のお正月もこんなふうに静かだったと思います。
いまでこそ正月でも店は開き、普段と変わらない生活が出来る。
でも昔は日本のお正月も、ロンドンのクリスマスのように静かだったのではないかと。
さて、大都市ロンドンの唯一といってもいい静まり返った日。
ロンドンがこんな静かなのはクリスマスとイースターくらいかと思います。
すでに翌日の26日からは大手デパートの大規模なセールが始まります。
もう街の中心地は人人人になるでしょう。
そして、地元にあるフットボール(サッカー)クラブ、Chelseaの毎年恒例のホームでのゲームもある日。
今日はシンと静まりかえったスタジアム周辺。
明日はゲームを見に行く人、その人らを相手にしたハンバーガースタンドや、チェルシーのグッズを売る露店。
そしてそれを監視する大勢のポリスやポリスの馬たちで大賑わいになります。
せめて1日だけの静かなロンドン。
私もクリスマスまでのとんでもない仕事の忙しさから解放され、体を休める大切な日。
クリスマスやニューイヤー、お正月が過ぎれば、またもとの忙しいロンドンに戻ります。
今日はゆっくり時間を過ごしたいと思っています。