美味しいイギリス料理ってないの?
って方に向けて、今回の記事を書いていこうと思う。
イギリスに住んでいる私の意見は、
「マズイものもあるけど、美味しいものもたくさんあるよ」
ってこと。
そして、イギリス人の料理に関する興味・関心は、昔に調べ遙かに高くなったとも付け加えておこう。
今回は、イギリス生まれのサンドイッチ。
その中でも、ほとんどの日本人に知られていないサンドイッチフィリング(具材)、
『コロネーションチキンサラダ/Coronation Chicken』を紹介しよう。
このコロネーションチキンサラダのサンドイッチは私の好きなサンドイッチの具のひとつ。
人んちのパーティーで作って、招かれたゲストが、
「あんなおいしいサンドイッチは初めて食べた」
と言われた、一品。
あなたも自慢できるサンドイッチを作ってみよう。
コロネーションチキンは英国王室と密接な関係
まず、名前のコロネーション。
どういう意味?って思うかもしれない。
コロネーションとは、「戴冠」のこと。
平成から令和にお代替わりがあり、平成時代の皇太子が天皇になり、日本では新天皇が誕生した。
その際に行われた「即位の礼」。
イギリスでも、エリザベス王女が父であるジョージ6世の崩御により、1953年に国王となった戴冠式。
そのイギリス版即位の礼が戴冠式。
英語で言えばコロネーション(coronation)だ。
そう、今回紹介するコロネーションチキンは、その戴冠式後のバンケット(晩餐会)用に考案された料理。
コロネーションチキンサラダは、とてもロイヤルな食べ物なのだ。
現在のコロネーションチキンは当時のものと多少違っているそうだが、現在でもイギリスで人気のサンドイッチの具となっている。
スパイス多用のコロネーションチキンサラダ
コロネーションチキンは、数種類のスパイス、インドで良く使われるスパイスが使われている。
イギリス料理なのにスパイス?
これは、その昔、インドがイギリスの植民地であったことから。
その為、イギリスには昔から多くのインド人が住んでいる。
現在でも、スパイスはイギリスで容易に手に入る。
話は逸れるが、イギリス軍の戦闘食にも、カレーがあるようで、味は絶品らしい。
イギリスの美味しい食べ物といえば、カレーもあることも、ついでに伝えておこう。
なじみのあるスパイスで作るローションチキン。
この料理は、イギリスでの歴史も色濃く物語っていると思う。
コロネーションチキンサラダ レシピ
【材料】サンドイッチの具として、2~3人分
鶏むね肉 | 2枚 |
マヨネーズ | 大さじ5 |
マンゴーチャッツネ― | 大さじ2 |
カレーパウダー | 小さじ1/2 |
ターメリックパウダー | 小さじ1/2 |
シナモンパウダー | 小さじ1/2 |
チリパウダー | 小さじ1/4 |
塩コショウ | 適量 |
【作り方】
➊まず鶏肉をポーチする。
ポーチ(poach)という技法は、ポーチドエッグでおなじみだろう。
弱火でゆっくりと火を入れる調理テクニックだ。
鶏肉をポーチすることで、ジューシーな仕上がりにすることができる。
鍋に鶏の胸肉、セロリやニンジンなどの香味野菜、これはクズ野菜でOK。
そしてベイリーフ、水、白ワイン(または酒でも)を加える。
ポイントは鶏肉が完全に水に浸っていて、鶏肉の表面より2cm程高く水が入っている状態。
火にかけて、沸騰させる。
沸騰したら弱火にして、15~20分、コトコトやる。
鶏肉はビーフなどと違ってレアでは食べない。
食中毒を起こさないように、肉中心部の温度は85℃を目安に。
または、金串、小さなナイフを刺して、血の混じっていない透明な汁が出てきたら出来上がり。
ポーチ液から取り出し、冷ます。
ポーチ液は、鶏肉と香味野菜、ベイリーフなどのハーブですでに美味しい味がついている。
捨てずに、スープや煮物に使うといいだろう。
使う場合は3日以内を目安に。
すぐ使わない場合は冷凍しておくといいだろう。
以上、これらの調理が面倒だったら、レンジでチンでもいいと思う。
酒少々を振りかけて、ラップをして加熱。
少々肉が硬くなるかもしれないが、気にしないのであれば、そちらの方が簡単だろう。
➋最初に説明が長くなったがここからはカンタン。
冷めたチキンを手で割く。
そう、バンバンジーを作る時の要領で。
サラダにする場合は、ナイフで切ってもいいが、サンドイッチにの具にするのであれば、こちらの方がパンへのなじみがいい。
➌ボールにマヨネーズ、マンゴーチャッツネ―、カレー粉(手に入ればマドラスカレーパウダーが良いが、無ければ普通のカレー粉で)、
ターメリックパウダー、シナモンパウダー、チリパウダーを合わせ混ぜる。
塩コショウをして、味見をして、塩見を整える。
➍手で割いたチキンを加え、スパイス入れのソースと和える。
➎好みでレーズンやアプリコットを小さなダイス状に切ったものを加える。
この、レーズンなのか、アプリコットなのかは、シェフにより色々と意見が分かれるところだ。
生のコリアンダー(パクチー)か、パセリの刻んだものを加え、混ぜて完成。
サラダにする場合は、肉厚のシャキシャキしたレタスが合う。
シーザーサラダに使うロメインレタスなんかいいだろう。
仕上げ方によってはパーティーフードにもなるので、動画を参考にして欲しい。
サンドイッチにする場合も、肉厚のレタスを一緒にサンドすると色味もきれい。
まとめとポイント
まず、このレシピに出てくる材料。
スパイスはイオンやカルディで手に入る。
マンゴーチャッツネーも一時帰国時にイオンで見たので、探しい見て欲しい。
サラダでも十分おいしいコロネーションチキンサラダ。
だが、私のおススメは断然、サンドイッチの具として食べること。
マンゴーチャッツネ―の甘さとスパイスのピリッがいいバランスのサンドイッチ。
あまり日本人に知られていないので、持ち寄りパーティーなどに作って持っていったら、
「これ何?」
の質問攻めに合うだろう。
きっと、自慢できるサンドイッチが作れると思う。
興味のある人はぜひ試してみてほしい。